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[解説]
海に突き出た岬とゆるい曲線を描く砂浜が交互に続き、「広げたパラソルの縁」と形容される玄界灘の海岸線。ここに流れ来る様々の漂着物から黒潮文化を探り、晩年の柳田国男が構想した「海上の道」を実証した「波打ち際の民俗誌」30余年の集大成。浜歩きの詩人が綴る海の生活史。
[著者]
石井忠(いしい・ただし)
1937年福岡県生。國學院大卒。中学・高校教諭、九州産業大学非常勤講師を経て現在、古賀市歴史資料館館長、福岡県文化財保護指導員、福岡市文化財保護審議会委員、漂着物学会会長。樋口清之賞(1980年)、日本デザイン会議地域文化デザイン賞(1983年)、福岡県文化賞(1998年)受賞。著書『漂着物の博物誌』(西日本新聞社)、『海辺の民俗学』(新潮社)、『新編漂着物事典』(海鳥社)など。
城戸 洋(きど・ひろし)
1947年福岡市生。早大卒。西日本新聞記者。著書『歴史の森へ――ある地方出版人の記録高野和人聞書』『河童憂愁――葦平と昭和史の時空 鶴島正男聞書』(いずれも西日本新聞社)、『平野遼 青春の闇――平野清子聞書』(みずのわ出版)
[目次]
プロローグ 海神の贈りもの
◆ 1 海上の道
海の掃除屋
海上の道
丸木舟のインテリア
完全防寒の出立ち
浜歩き七つ道具
記憶よりも記録
◆ 2 「貝寄せ風」に乗せて
「貝寄せ風」に乗せて
浮かぶゆりかご
さすらいの旅人
生きている化石
化石少年の夢
◆ 3 海の万華鏡
ノウサバ干し
サメの歯と鏃
海の万華鏡
◆ 4 イルカに乗った娘たち
イルカに乗った娘たち
食料を満載した舟
海獣たちの漂着
絵馬に残る海獣
◆ 5 流れ寄るヤシの実
さまざまな種子の旅
流れ着く南方の様子
南方の果実類
籐とニッパヤシ
流れ寄るヤシの実
二千年前のココヤシ
生活道具としてのココヤシ
戦友が贈ったヤシの実
戦争の悲劇を託して
◆ 6 海の神への手紙
海流瓶が辿る旅
ガラス瓶に映る時代
「神楽」瓶との出合い
手紙を入れた漂着瓶
海の神への手紙
◆ 7 巡礼する仏像
巡礼する仏像
流れ着く護符
天地玄黄の相
竜蛇信仰の地を歩く
悲劇を語る祭り
寄り物で修理した宗像大社
ゲバサモと海人族
◆ 8 軍艦出雲との出合い
職人技の船箪笥
パカチとアカクミ
縄文が生きる沈子
軍艦出雲との出合い
一衣帯水を実感
◆ 9 陶磁の来た道
漂着陶磁片の謎
陶磁の来た道
陶磁片を追う
◆ 10 西方丸とおもちゃ船
西方丸とおもちゃ船
鰯網の絵馬
遭難絵馬の迫力
◆ 11 海流が運ぶ文化
寄木浜が語る歴史
正月餅を拾った
海草採りの変遷
海漂器が語る現代史
海流が運ぶ文化
海を越えた渡来人
◆ 12 考古学少年の時代
手探りの父親像
母サヨの記憶
岡崎敬先生のこと
考古学少年の時代
中原志外顕氏の教え
母校の教壇に立つ
東京での大学生活
三十六年間の教員生活
◆ 13 対馬の寄魚
玄界灘の無人島、勝島へ
対馬の寄魚
五島への旅
二人のライバル
◆ 14 海の正倉院へ
海の正倉院へ
沖ノ島の遺物
沖ノ島発掘日誌
古代大陸文化と沖ノ島
◆ 15 古里の海の叫び
玄界の海鳥たち
ウミガメの産卵、再び
古里の海の叫び
白砂青松はどこへ
憂うべき海岸侵食
後退する海岸線
古里の海を見つめて
エピローグ 海からの手紙
あとがき
主要参考文献一覧
写真・図版出典一覧
索引